亜人ちゃんは語りたい

日に弱く吸血衝動のあるヴァンパイア、冷たい雪女、首の繋がらないデュラハン、催淫体質のサキュバス

かつては恐れられてきた存在であった彼ら彼女らが通常人が持ちえないだろうと思われてきた体質をもって生まれただけの人だとして受け入れられるようになりはじめた社会

生物教師の高橋鉄男は亜人と呼ばれる人たちがどう生き他人とどう接し何を思うか興味があり会ってみたいと思っていた

そのため大学時代亜人につての研究で卒業論文を書きたいと願ったが生理学的な実験は世論がどうの倫理がどうのという理由で一介の学生に許可は出ず質問をするだけの簡単な実験も困難であった

しかし教員4年目あっさり会えた

しかも同時に複数人と知り合えた

それから鉄男は彼女らと沢山話をする

他愛無い話から亜人特有の悩みの相談まであらゆる話をする

そして亜人本人も知らない亜人のこと知り理解し交友を深めていく

ヴァンパイアにまつわる伝承の真相を、デュラハンの正体を、雪女の能力の真髄を、サキュバスの催淫体質の本質を、

各亜人にまつわる伝承から、心理的な側面から、生物学・生理学的見地から、物理学的考察から

あらゆる観点から亜人という個性を理解していく

それにしてもこの作品は、対人関係でのモヤモヤだとか、亜人に対する科学的なアプローチだとか目から鱗が落ちるようなセリフがのんびりしたやさしい雰囲気からしれっとぬるっと出てくるのだから堪らない

※個人の感想です